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晴れやかなる四十路へ!

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「恋愛寫真 もうひとつの物語」読了 ※ネタバレ注意※


「恋愛寫真 もうひとつの物語」読了しました。
市川拓司さんの恋愛小説です。映画化もされているらしいです。

そして、調べてみると少しややこしいのですが、
先に「恋愛寫真」という映画(監督:堤幸彦、脚本:緒川薫)があって、
これにコラボレーション企画として、
市川拓司さんが、小説を書き下ろしたらしいです。

だから、タイトルに【もうひとつの物語】と付されいて、
これを原作に、また映画化されたのが、
「ただ、君をあいしてる」(監督:新城毅彦)とのことです。


それで感想ですが・・・やー、とても良かったです。
ベタな展開のようで、ベタでもなく、
ツッコミどころも、気づかされることも散在していて、
作品のバランスの良さに驚かされました。

男性作家さんですが、女性の気持ちも良く描けているのではないかと思います。
もっとも、中年男の私が想像する、女性の気持ちの域を出ませんけどね。

互いに、はぐらかしたり、強がってみたりする会話は、
意図のある恋の駆け引きと言うよりも、
求愛と臆する心が混在した、ゆれる心情を描いています。
そして、おのおのが所在ない気持ちを抱えながらも、
同じ空間と時間を共有して、想い出を紡ぎあげていきます。

片想いなのか、両思いなのか、失恋なのかどうなのか、
いずれの線引きも意味を成さない物語だったと思います。

もう、それがこの作品の醍醐味のような気がしました。


そして、今更ながら自分なりに恋愛の本質を捉えたような気がしました。

きっとみんな、どこかで寂しくて・・・相手と心が通い合った時のカタルシス、
それを求めてしまうのかもしれないですね。

まぁ恋愛に限らず、酒席での愚痴吐きも同じようなものですが、
きっと気持ちが分かり合えれば、関係も持続するでしょうし、
気持ちが分かり合えなければ、寂しさを抱えたまま、
その関係は、しぼんでしまうのでしょう。

人生、出会いと別ればかりです。
ですから、良き人生は、良き出会いと良き別れで作られる・・・

結局テーマは、ありがちな一期一会になりますが、
誰もが思い描いた未来を、手に入れられるわけじゃないことが、切ないですね。
・・・特に、恋愛は・・・!?


また、好きだ何だと、相手の心を捉えておいて、
距離を置いて会わないことは、やっぱり罪づくりだなぁ~とは思いました。
しかしながら、その罪に、ふかーい事情があったのなら、
それはそれで、やるせないですよねぇ~(>_<)

あー、久しぶりに、よく練りこまれた恋愛小説に出会うことができました。
自信をもって、オススメできる作品でございますっ!


by ambitious-n700 | 2017-10-22 16:55 | 漫画・TV・映画等 | Comments(0)

こどもの貧困、食の貧困


このほど文京区で子供の貧困対策として、食材等を宅配する事業を開始したらしいです。
画像付きで、テレビのニュースで流れていました。

その中で、私がいつも手を出せないでいるパスタソースが映ってました。

え・・・なんで手が出せないかって?そりゃ、コストパフォーマンスが悪いからですね。

私は昼食にコストカットを決め込んで、職場でパスタを食べることがあります。
パスタ自体は1kg200円程度で手に入る、パック御飯より安く手に入る主食食材です。

しかし、パスタソースは高いのです。100円で二食分なら安い方で、
一食分のレトルトソースは、100円から高い物は200円以上します。

そこでコストカットを目的とした私の選択は、「しそふりかけ」に至りました。
和風のしそパスタです。100円程で約5食分は取れると思います。
塩分少なめにしたいなら、5食分以上も取れましょう。

そんなことをしている私ですから、
大手メーカーのパスタソースとは縁遠いのでございます。
たかだか数十円ではありますがね、心がけがそうさせるのです。

東京のど真ん中、地価の高い文京区の貧困ってどんなでしょうね?
当事者でないと分からない事情があるのでしょうが、福祉が手厚いのでしょうかね!?

貧困対策の事業は、企業からの寄付等で賄っているとはいいますが、
いつも手が出ないパスタソースに、妬みの情が沸かないといえばウソになります。

モヤモヤしますがな・・・羨ましく思いますがな・・・

まー、節約が過ぎた自分がいけないのかもしれませんけど・・・!?


日本の貧困は、相対的貧困といわれて、
世界の途上国などの絶対的貧困とは違うといいます。

自覚はなかったけども、もしかしたら、私の食生活は、
時に、相対的貧困クラスかもしれない・・・と思ったわけでございます。
そして、もう少し贅沢しても良いのかなと、思ったわけでございます。
良いパスタソースを使っても良いのかなと、心が揺れたわけでございます。

また貧困対策を非難する意図もないですが、
一応、我が家は今のところ、
相対的貧困家庭の自覚はなく、おかげさまで非課税所得世帯でもないので、
この記述は、社会的弱者への批判でないことの釈明と、自身の見栄を交えて、
いつもいつも格安パスタではないことを、付け加えておきたいと思います。


by ambitious-n700 | 2017-10-16 10:37 | 時事 | Comments(0)

「月魚」読了


「月魚」読了しました。
「舟を編む」で有名な三浦しをん・・・さん、2001年の著作です。

書評からは、ボーイズラブ的要素を取り入れた小説とのことでしたが、
「冷たい熱帯魚」で、酷く人道から外れた作品を見た後では、
問題なく許容できる範囲で、かわいい内容でございました。

そして情景描写では、月と裏庭がシンボリックに出てきます。
建物の南に畑があって、
北に裏庭があり、そこの池に大魚が棲む設定でした。

月の光が差し込む夜の裏庭と、隠し秘めたる感情と、
イメージをシンクロさせたいのだろうと思われましたが、
どうにも私には違和感が拭えませんでした。

そもそも建物の北にある縁側から、北にある裏庭を見れば、
まず、北半球の日本では、月の姿は見えませんよね!?

月光が差し込むことはあったとしても、光の強い満月の夜ばかりではないし、
北を眺める状況で、月を意識することは難しいだろうと思えてならないのです。

裏庭が東にある設定だったら、すんなりと理解しやすかったのですが、
どうにも、私にはイメージしづらかったです。

どうせなら、庭を東に配して、
深夜に昇る下弦の月で、心象を描いて欲しかったと思いますし、
また、闇の深い新月の描写も読みたかった気がしました。

こんな細かい事を突っ込んでも仕方がないですが、
私には、月の満ち欠けと、空での位置がひっかかってしまい、
大事なストーリーもぼやけてしまったようです。

せっかくの話が、ちょっと損をした気分になりました。


話の感想としては、思春期の淡く揺れる感情を楽しめますが、
BL要素は私には良くわかりません。
ちょっと奇特な青春小説です・・・女子は好むのかな?
可もなく不可もなく、そして、苦もなく読むことはできました。


by ambitious-n700 | 2017-10-08 11:33 | 漫画・TV・映画等 | Comments(0)

名月2017

本年の仲秋の名月は10月4日でした。もう秋です。
秋刀魚は不漁で値が張ったため、なかなか手が出せず、
なぜか松茸御飯を先に食べた秋でした。
まぁ外食だから、松茸の産地まではわからないけどね。

あとは、栗にぎんなん、
秋サバあたりが押さえておきたい旬の味覚です。
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そんなことを思いながら、月見団子を購入して、
名月を愛でに、夜空を見上げると、
1度目は、厚い雲に覆われて隠れていました。

諦めきれずに時間を置いて、再び、見上げたら、
ようやく雲間から、その姿を覗くことができました。

今秋は、楕円を描く月の公転軌道が、地球から比較的遠いらしく、
満ち欠けもゆっくりとなって、月の満つまで15.5日かかるという。
ですから、名月から遅れて10月6日が満月らしい。

いつか見たスーパームーンではなく、
きっと小さめの名月と言うことでしょうね。

現在、「月魚」という三浦しおんさんの本を読んでいて、
あと少しで読了します。
感想は別に改めて書き記したいと思いますが、
白銀の光は、明るい陽光とはまた違う、
しっとりとした思いをのせる事ができるようです。


by ambitious-n700 | 2017-10-07 10:06 | 時事 | Comments(0)

「冷たい熱帯魚」鑑賞

「冷たい熱帯魚」鑑賞しました。
自宅で観てしまいました。にっかつです。R18+指定です。
以前に、心に残る映画と誰かさんに言われまして、
サービス券がもったいなくて、迷いに迷ってレンタルしました。

バイオレンスな作品は、正直言って好きじゃないのですが、
まぁ心に残るのなら、悪い作品じゃないだろうと思って借りたのです。

結果、衝撃的で心は揺さぶられ、
確かに心には残りますが、心地良い作品ではありませんでした。

まぁ翻って、刺激に飢えている方にはおススメかもしれませんが・・・


監督は、園子温さん。
その名を見かけたことはあったけど、
バイオレンス色が強い作品が多く、今まで私には縁がありませんでした。
そして、こちらの作品も、数々の映画賞を受賞されているようです。

内容としては、監督さんが、
実際に起きた「埼玉県愛犬家連続殺人事件」からインスパイアして、
脚本から仕上げたそうです。

それはもう、すっごい残虐な連続殺人事件だったらしいのですが、
事件が明るみになった1995年は、
阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件と重なり、
大衆の耳目からは、陰に隠れてしまったそうです。

私も、そういえば何とかケンネルって、騒いでいたなーぐらいの記憶しかありません。

舞台をペットショップから熱帯魚店に変えてはいますが、
事件の根幹を監督さんは、しっかり描いているようでした。


感想として、まずは、我が子や嫁と見なくて良かったなぁ~と思ったことと、
マジで、やばいだろー、こうなっちゃマズイだろーって思いました。
なんでしょうね、人間が持つやばい要素の連続描写?
転落していくさまと言うか、理性の大切さを再認識・・・ってとこでしょうか?

「思考停止は、悲劇しか生まない」とは、いつぞやの誰かの言葉ですが、
改めて、この作品を観て思いました。

そして、相手を思考停止にさせることで、
存外、容易に他者を操り、従わせることができるのだなぁ~と空恐ろしく感じました。

言葉にすれば、単純明快ですけどね、「馬鹿とハサミは使いよう」と言いますし、
思考停止している相手ですから、抗う術を知りません。

ですから、逆の立場として、
思考停止させるカラクリを知らずに、その場に巻き込まれてしまえば、
いつのまにか、自身を見失ってしまうのでしょうね。
これは、詐欺の手口も然り、過労死問題も然りでしょう。

この映画作品からは、もう酷いその手口が見え隠れしました。

相手を思考停止させるカラクリとしては、
まず第一に、相手に考える時間を与えない。
まくし立てる話術や、過重労働なんかも、確かにその点を突いていますよね。

そして、第二に、心理的な衝撃を与えパニック状態にさせる。
作品では、唐突に事件現場に出会わせ、かつ、負い目を抱かせることで、
相手を巻き込んでいきます。
負い目を抱かせることは、脅迫の手口ですが、
相手を孤立させ、他へ相談する機会を奪います。

最後に、抱えきれないストレスにさらされ、現実逃避をしたくなれば、
人間はエロスにその場を求めたくもなり、
快楽に身を委ねてしまえば、もはや思考停止の完成です。

もうどうなってもいいと思え、
考えることに疲れ、自暴自棄の足音が響きます。

きっと色香で惑わす女性は、この点をしっかりと抑えているんでしょう。
また、それが不倫やら何やら道ならぬ情事ならば、
どんどん逃げ場を失い、追い詰められるのでしょうね。きゃーこわい!

やっぱり人間、自身を振り返る位のゆとりが必要だなぁ~と思いました。


また、能力のある人間ほど、ひとつ倫理観が壊れると、
大きく人の道から外れていくようです。

サイコパスとでも言いましょうか?犯罪者の哲学とでも言いましょうか?
どこか履き違えているのですが、不思議ともっともらしい言葉があったりします。

言葉だけを切り取れば、人生哲学として間違いではない気もしますが、
根本の倫理観が壊れているから、罪を罪として認識できないのでしょう。

罪と正義の区別があいまいとなり、
多様化した価値を是として、
いわゆる罪も、その人の中で肯定されてしまうらしい・・・!?

一般には、器量は大きい方が良いだろうけど、
器量が小さいければ、大した悪さもできません。
しかし、器量も能力もある人が本気で悪さをすれば、
巨悪と化してしまうのでしょうね・・・そんなことを思いました。


まぁ、何にせよ、こんなに感想が出てくるのだから、
中身がつまった充実の作品と言えましょうが、
私個人としては、とっても後味の悪い作品なのでありました。


by ambitious-n700 | 2017-10-01 11:26 | 漫画・TV・映画等 | Comments(0)