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晴れやかなる四十路へ!

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「しろいろの街の、その骨の体温の」読了

「しろいろの街の、その骨の体温の」ようやく読了しました。
村田沙耶香さんの著作です。

本との出会いを求めて、「スゴイジャパン」という投票企画の作品から、
この小説を読んでみようと思った次第ですが、
確かに、なかなかスゴイ小説でございました。

私もいくつか女流作家さんの小説を読みましたが、
この本が一番エグかった。

いやまぁ、良く描かれているんですけれども、
もうね、心穏やかに居られないほど刺激的でございました。

そんなに長い本ではないんですが、
呼吸を整えて休みながら読んだので、少し時間もかかりました。

読み手が目を背けようか、どうしようかという、ギリギリのラインを、
文芸ならではの心理描写を巧みに使って、いやらしく突いてきます。
醜悪なるものを魅せるバランスも絶妙だと思います。

そして、もし映像化しようにも、これは難しいと思いました。
ツンデレなんてカワイイ位に、
終始、行動と裏腹な気持ちばかりが続きますからね。

内容は、よくある学園生活のいざこざを通して、
スクールカーストと性愛と自尊心に揺れる、少女の黒い一面を描いています。
思春期では、拙い表現しか知らず、
いたずらに未成熟な心を傷つけあってる痛々しいお話です。

うっわぁ!うわわわわぁ~っ!

と、心の中で叫びながら読んでいました。

あながち間違ってないような、現実味を帯びてるのも、
また醍醐味でしょうか?

クライマックスからラストにかけては、
これで良いのか、もうよくわかりませんでした。
私も思考停止してしまったのか?
最後は虚脱感が駆け抜けたのか!?
ようやく終わったとの開放感がありました。

まぁ『甘酸っぱい青春』なんて表現がありますが、
この小説は、酸っぱ過ぎっ!
甘さなんて隠し味に入っているかすら疑問です。

好みがありましょうから、自信をもってお薦めはしないんですが、
「ちょっと、味わってみ~?」と、甘党の方にも、辛党の方にも、
無責任に、薦めたくなるような小説でございました。


だが、しかし!
血のつながる我が子には、読むことを薦める勇気はありません。
感想を言い合うなんて、バツが悪くて出来ません。
あぁ~あしからず。
by ambitious-n700 | 2016-04-25 15:37 | 漫画・TV・映画等 | Comments(0)

お坊さん手配サービス

某ネットショップサイトが、
僧侶の手配サービスを価格表示にして物議をかもしています。

初めてこのニュースに触れたとき、
マスコミは画期的だと、
もてはやすような取りあげ方をしておりましたが、
私は危惧していたことを覚えています。

先日観た討論形式のテレビ番組でも、居並ぶパネラーは、
あらかじめ価格がわかることに歓迎する声が多かったです。

しかしながら、どうなんでしょう?
私としては、価格表示には否定的な考えを持ちました。

そう思っていたら、仏教会からは、
宗教にそぐわないと反対の声があがっているそうで、
なんだか少し安心も致しました。


手配サービスの価格は、今のところ一般的に包むお布施の額と比べたら、
高額ではないらしく、むしろ、リーズナブルな価格設定らしいです。

でも、これを歓迎するのは、
市場原理に慣れきった感覚の人たちではないでしょうか?

私が考えるには、その額が高かろうが、安かろうが、
価格が決まって書かれている以上は、
他の人より、高かったら損をしたと妬みを生んで、
安かったら得をしたと俗っぽく喜ぶ醜態を生んでしまうように思えるのです。

また、事情があって貧しいご遺族のために、
その表示価格より安いお布施で供養をする僧侶がいたら、
いわれのない妬みを被る結果にもなりえません。

まぁそもそも宗教なのだから、
金額に振り回されてはならないんじゃないでしょうかね?

本来は、気持ち良く包めるお布施の金額で構わないのだと思います。
お布施の額が少なくても、多くても、構わないのだと思います。

もし暗に高めの布施を求める僧侶がいたのなら、
その僧侶自身が抱える市場原理に染まった物欲・金銭欲を、
なんとかしてからにしてもらいたいものです。

また、まことしやかに言われる相場は、あくまで相場であって、
一般的な家庭の一般的な仏事において、
互いに気兼ねする心に配慮した知恵の賜物なのでしょう。

ですから、市場原理優先で行う僧侶手配の価格表示は、
害がないように見えて、
実は害を生みかねない危険な行為であると、
私は強く思うのでありました。

あ、ちなみに僧侶へ仏事を頼むことに、
敷居が高いと感じる人もいるかもしれませんが、
それは、布教のためにも?もっと頼みやすいカタチを、
お寺や僧侶側に要望して良いとは思いますがね。
by ambitious-n700 | 2016-04-23 16:01 | 時事 | Comments(0)

神社巡礼の記録7(根津神社)

先日、ウグイスの鳴き声を聞いたと思ったら、
夏鳥のツバメも渡来しています。暖かい日が続いていますね。

熊本を中心とした九州地方で大規模な震災があり、
防災意識の確認と、一個人として何ができるか?を心に留めながら、
恐縮か?自粛か?迷いの気持ちは拭えませんが、
日常の一環として、このたび根津神社へ神恩感謝を捧げてきました。

そしてなぜに根津神社かというと、つつじまつりがゆえです。
結構の人出でございました。
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鳥居をくぐり、まずは手水舎で清め、本殿での参拝を済ますと、
脇には、熊本地震の災害募金箱がありました。

募金を装う詐欺も噂され、
「ふるさと納税」が支援策として取りざたされていますが、
私は、これも縁だと、根津神社を通して、
気持ちばかりの募金を致しました。

そして授与所へ向かうと大宮氷川神社と同じく、
目の前で墨と御朱印を入れていただくことができました。

このあと、つつじ苑をひと回りしたのですが、
私には、漂う空気感が他の神社と違う気がするのでした。

何が違うのか?境内を眺めると、あぁそうかっ!とふと気づく。
どうやら、社殿などの立地がちょっと違うのです。
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つつじ苑をカメラを片手に散策していたのですが、
どうにもこうにも良い構図の写真が撮れません。

なぜなら斜面に沿ってつつじが植えられており、
その上にも下にも、散策路が配置されているからです。

カメラを上に向けても、下に向けても、
散策路にいる大勢の参拝客が映り込んでしまうのです。

人の映り込みを避けて、花をアップにしてしまえば、
多くのつつじが並んでいて広がりのある苑の魅力が撮れません。

結局、いまひとつ満足いく写真はとれぬまま、
ひとり占めはできないものだと諦めたのですが、
そこで初めて、根津神社の境内は、
社殿よりも、つつじ苑の方が高い位置にあることに気づいたのです。
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一般的に神社では、境内に池や花があっても、
北側の高台に社殿があることが多いのですが、
根津神社は、北側に社殿を構えていても、
南西の高台斜面に、つつじ苑がありました。

このため御祭神の南側前方が開けた感じというよりも、
ややひっそりとした空気が流れているように感じるのです。

御祭神のスサノオノミコトは黄泉の国にも縁がある神様ですから、
これはこれで趣があるのかもしれないのですが、ちょっと珍しいなと思いました。

さて東京十社のうち、三社を巡ったことになります。
今の時期なら藤の亀戸天神社、
その後は、あじさいの白山神社でしょうか?
行けるかどうかはともかくも、
私の心は次なる場所へ魅かれるのでありました。
by ambitious-n700 | 2016-04-22 14:44 | 神社仏閣 | Comments(0)

「永遠の0」読了

「カエルの楽園」が読みやすかったので、
百田尚樹さんのデビュー作も読んでみました。

映画化、TVドラマ化にもなった有名な作品ですね。
しかしながら私はタイミングが合わず、いずれも見ていませんでした。
読後感として素直に良かったと思います。

内容については、メインストーリーは零戦パイロットの悲劇。
そして、戦後社会が抱えた問題を絡ませているといったところか?

あくまでフィクションとしての作品で、虚実ない交ぜでしょうが、
太平洋戦争の大きな流れも掴めますし、
相反する立場や考え方、わき起こる疑問にも、
作品の中で丁寧に応えてくれています。

弁証をくり返して、真実味のあるテーマを浮き上がらせていて、
構成も良くできてるなぁ~と思いました。

近頃は、マスコミのゴシップ化が目に余り、
問題を単純化するタブロイド思考が、幅を利かせているように感じます。

たとえ辿り着く答えがシンプルであっても、
その答えを鵜呑みにすることなく、
俯瞰的に反対意見も考察し、弁証をくり返すことは大切だと感じましたね。

色々と考えて、結果的にシンプルな覚悟を持つことは有意義であっても、
何も考えずにシンプルな言葉を妄信しては、
きっと状況変化に対応できないんだろうな~と、改めて感じるのでした。
by ambitious-n700 | 2016-04-16 13:09 | 漫画・TV・映画等 | Comments(0)

『カエルの楽園』読了

話題?になってる百田尚樹氏の新作です。
風刺小説として、単純に面白かったです。

メディアで著者の言動やらキャラクターやら、
ある程度を見知っていたので、それを裏切らない内容でした。
まぁ、私個人としては、
ちょっとやり過ぎじゃないのかとは危惧しますがね。

真面目なメッセージも込められているんでしょうが、
いかんせん、風刺が効きすぎて、笑っちゃいけないと思いつつ、
著者は全てフィクションだと、とぼけるんだろうなと思うと、
堪えきれずに笑えてしまう。

ストーリーを追うだけでなく、
連想される言葉や隠喩を解けば、ゲームのように楽しめると思います。

そして世に問う方法として考えれば、
この本の出版は賛否が分かれるでしょうね。
話題作?問題作?
右も左も、理性と残虐性を伴うのが、人間のサガなのかも知れません。

現代日本の状況を、ある程度知っていれば、
内容的には、難しいことは書いてありません。
わかりやすく寓話仕立てにしたのですから、当然といえば当然ですが。

しかしながら、そこから私は、
社会志向と個人志向の危うさを考えさせられましたね。

人間社会を、擬人化したカエルの世界に投影させているわけですが、
普段、現代の人間社会、特に日本で生活をしていますと、
「自然の厳しさ」を感じることは少ないと思います。
それが、カエルの世界に投影しますと、
自然がもつ弱肉強食の厳しさが際立ってきます。

人間も、本来は自然の一部でもあるので、
弱肉強食の「自然の厳しさ」に晒されていておかしくないんですけどね。

私の頭の中では、理性と社会志向に対して、
(生存本能からくる)残虐性と個人志向という相対する価値観が、
渾然一体とした世界が浮かびます。

世界が、どちらか一方の価値観で成り立っているのなら、
問題は大きくならないのでしょうが、
ふたつの価値観の間を、
時と場合によって、みんながバラバラに揺れ動き、
多様化した価値を生み出しては、問題を複雑化しているように感じます。

それでいいのか?と問われて、
全ての人が、それでいいのだ!と言い切る答えなど、
きっと存在はしないでしょう。

特に、多様化した価値を抱える社会においてはね。

それでも時に、現実を推し進める道を選ばなくてはならないのですから、
良しとされる最大公約数を見つける知恵を持ちたいものです。

また、難問があった場合、
答えが出ずに、思考停止する状態に陥ったとしても、
やはり未来を想定をしておくことは大切なんだと思いましたね。

未来がどうなるかなんて、誰にもわからない。

確かにそうでしょうが、傍から見て同じような姿と映っても、
問題から目を逸らして思考停止している場合と、
ひと通りの未来を想定して、
覚悟のうえで思考をやめている場合では、大きな差があります。

その差って、なかなかピンッと来ない人もいるかもしれませんが、
きっとチャンスを掴めるか否かに現れるんだと思います。

難問があって、
ジタバタしても始まらない状況は同じかもしれませんが、
ひと通りの未来を想定して覚悟している場合は、
状況の変化があった時には即座に対応して、
チャンスを掴めるかもしれないのですからね。

答えがなかなかでない場合でも、
諦めずに、状況の変化や好機をうかがう姿勢は大切ですし、
経過観察をすると判断した場合においても、
それが、本当に好機をうかがっているのか?
それとも、問題から目を逸らしているだけなのか?
冷静に見極めなくてはならないですね。

ちょっとやり過ぎな感も否めない「カエルの楽園」でしたが、
楽しめる人には、充分に楽しめる本だと思うのでした。
by ambitious-n700 | 2016-04-06 11:46 | 漫画・TV・映画等 | Comments(0)

『ツナグ』読了

辻村深月さんの吉川英治文学新人賞の受賞作です。
ネットレビューを見て、試しに読んでみましたが、
どうも私とは、相性がシックリ来ないようでした。

ファンタジーに分類されるのか?
ちょっとエンターテイメント色も強かったでしょうか?
映画化もされているらしいです。

構成がよく練られていることはわかるんですが、
人物描写が私には少し物足りなく感じました。
私の凝り固まった死生観が、そうさせるのか?
「生と死」を取り扱った小説ではあるのですが、
なぜだか私の心には響かなかった。

私自身が祖母、義母、義父、実母と死別してるから、
大概、この本で言わんとすることは、
なんとなく考えて昇華しているんでしょう。

死者と、もう一度再会できるという設定が、
かけがえのないはずの「生」と、どうしても矛盾を感じてしまう。

ゆえにファンタジー色が強くなって、
私の心に迫ってこなかったのかもしれません。

悪い話じゃないんだけど、私が素直じゃないのかな?
それとも、現実で経験をつみすぎてしまったのかな?
ネットレビューの評価が良かったものだから、
私には、それがいまひとつ理解できず、歯がゆい作品となってしまいました。

うーん、残念。
by ambitious-n700 | 2016-04-04 13:59 | 漫画・TV・映画等 | Comments(0)

菜の花畑と平林寺

いよいよもって、都内のソメイヨシノも咲き誇っているようですが、
先日、新座の菜の花畑を、ぶらついてきました。

近頃、春休みの我が子は、家でゲーム三昧。
親と花見に出かけたところで、楽しくもないだろうとは思いますし、
何しろ重度の花粉症を患っていては、強引には誘えません。
就学前の幼い頃に、
親の都合で連れ回していたことをなつかしく思いながら、
ひとりでサイクリングがてら行って参りました。
自宅から自転車で20分ほどの新座にある菜の花畑です。

もちろん桜の花も咲いておりましたが、まだ満開ではありませんでしたね。
都内よりも1~2日ぐらい花の開きが遅いのかもしれません。

また天候も良く、思いのほか花見客がいて、
菜の花畑の脇では、酒盛りしている姿もありました。

これぞ春だなぁ~という、のどかな時間が流れておりました。
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都内の有名な花見スポットでは、
場所取りが余計なトラブルを招いているらしいですが、
確かに、行き過ぎた花見の場所取りは考えものですね。

新人社員が朝も寒いなか場所取りに繰り出すなんて話も聞きます。
早い者勝ち?の論理なのかもしれませんが、
残念ながら、そこには互譲の精神は、感じられません。

いのち短し恋せよ乙女♪...じゃありませんが、桜花の見頃は短い。
その魅力の大半を、
誰もいないレジャーシートが占めるなんてことは、もったいないですからね。

そんなことをしていたら、いずれは資本の論理を持ち出されて、
金のある者だけが、有料で花見をする時代になるかもしれません!?

テレビのニュースでは、そんなことを思ったものですが、
こちらの菜の花畑は、おかげさまで至って平和でございました。

カメラを片手に花を愛でながら一周まわって、
せっかく足を延ばして来たのだからと、近くの平林寺にも寄りました。

平林寺は以前からチェックはしていたものの、境内に入るのは初めてです。
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こちらには、川越藩主だった松平信綱公の墓所がございます。
島原の乱を鎮圧したお方ですね。
墓所と少し離れたところに島原の乱の供養塔もございました。

誰もすき好んで乱を鎮圧したわけではないことを窺い知ることが出来ます。

その他、五奉行の一人、増田長盛の墓所や、
夏目漱石著「草枕」に出てくる“那美さん”のモデルだったらしい、
前田ツナさんの墓所もありました。

まぁ平林寺は岩槻から移転した歴史を持つので、
墓所の経緯や云われは、それぞれの事情があるらしい・・・。

雑木林も敷地も広いですが、禅寺として有名なだけはありまして、
立派なのですが、華やかに観光地化されているというより、
全体として、ひっそりとした雰囲気に包まれておりました。
喧騒を離れるには、絶好のスポットかもしれません。

忙しない年度がわりの時期ですが、
わずかながら憩いの時間を過ごすことが出来たのでした。
by ambitious-n700 | 2016-04-01 14:09 | 神社仏閣 | Comments(0)