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晴れやかなる四十路へ!

映画「君の名は。」を楽しむ

昨日、記しておかなければならない感動を味わってしまった。

大きなアクシデントは、
小さなミス(≒出来事)が重なって起きると、よく言われます。
悪いことに使われることが多い考え方ですが、
今回、私には小さな出来事が重なって、
思いがけない感動を受けることができました。


ことの始まりは、昨秋、とある映画会社の株券を購入したことです。
NISAの枠が余っていたことと、
映画鑑賞の株主優待券が得られる、ということで、
思春期になった我が子のためにも使えるかな?と思い購入しました。

そして時が流れて今夏、めでたく優待券が送られて来ました。
しかし使用できる映画館が限られていて、家族も利用することなく、
興味をひく上映作品が見つからないまま、使用期限が今月末に迫っていました。

どうしたものか?もったいないから、何か観ておきたいなぁ~と、
次の休みの上映スケジュールをチェックしていました。

すると今夏、話題となった「君の名は。」が、
遅まきながら、優待券が使用できる映画館でも上映することを知ります。

流行に疎い私は、TVCMで「君の名は。」の宣伝を見かけたことはありましたが、
昔あった有名なドラマのアニメ化か焼き直しだろう・・・と、気にも留めませんでした。

その後、どこかの映画賞をとってワイドショーが騒ぎ、
ようやく関係ない、まったく新しい作品だと知ります。
また、男女が入れ替わるという設定と聞いては、
ありがちなSF要素を用いたものは、さほど期待は持てないなぁ~っと思っておりました。

とはいっても、その騒ぎっぷりと興行成績を聞いては気になるもので、
何が良いのか?見てもいないのに判断はできませんから、
タダ同然の優待券だから、見に行こうかと軽い気持ちをもっていました。


そうこうしているうちに、先週【土曜日】、呑みの席がありまして、
「時間と宇宙のすべて」(アダム・フランク著)という本の話が出ます。
どのような本か知らない私は、
次の日【日曜日】に図書館のネット資料検索でチェックします。

すると、隣り駅の図書館に蔵書してあるらしく、
急くほどでもないが、機会があれば手にとって見ようかと思います。

そして日がかわり、休みの2日前【月曜日】になるのですが、
夕食後にガムを噛んでいたら、歯の詰め物が取れてしまいます。

おぉ~、マジかぁ~っ!

放っておいては良くないだろうし、歯医者の治療に時間を取られては、
映画を見れなくなるかもなぁ~と・・・少々がっくりとします。

しかし幸いなことに、今週は月に1度ある連休でしたので、
日をずらせば歯医者も映画も、なんとか予定が立つだろうと、
淡い期待とともに歯医者へ予約の電話をします。
これが連休前日の【火曜日】です。

そして、めでたく連休一日目【水曜日】に、
歯医者で治療を受けることができました。

治療は15分程度でしたが、我が子が中間試験で早帰宅のため、
この日に映画を観ている時間はありません。
また、転居前から世話になっている、かかりつけの歯医者ですが、
これが隣り駅にあるわけです。
ここで、若干の時間が出来た私は、
どうせ近くまで来たからと、前述の図書館へ寄ることになります。

そして「時間と宇宙のすべて」という本と、
思いのほか早くに、出会うことができたのです。

手にとって見ると、分厚くて難しそうな本です。価格もそれなり。
たとえ書店で並べてあったとしても、購入するには勇気のいる代物です。

まぁ図書館ですから、そんな心配をすることなく、興味のままに借りてきました。
そして夕食後に、パラパラと読み始めるのです。
ちょっと難しいですが、知らなかった事柄も教えてくれて、面白い内容です。

なかでも、アボリジニーの文化で「夢」と「宇宙」と「時間」の解釈は、
私もおぼろげに抱えていた認識と同じで、とても腑に落ちました。

ボリュームがありますから読了までには、
まだまだ、とっても時間がかかりそうですがね。


連休2日目【木曜日】は、映画を見るぞと、
上映時間に合わせて、仕事へ行くより早くに家を出ます。
移動中の読書に、その借りた本もキチンと持参して・・・。

向かった先は渋谷。家から小一時間です。
2日前に調べてあった上映開始時間は、9時10分からのはずでした。

ところが、映画館に着いてみると9時50分から上映のようです。
珍しいことですが、週の半ばで上映スケジュールを変えたのでしょうか?
はたまた、単純に私の記憶違いだったのか?定かではありませんが、
仕方がありません。40分ほどの時間を持て余すことになります。

窓口でチケットの手続きを済ませて、
開場時間まで、私は近所を散策に出かけます。
と言っても、ゲームアプリの「ポケモンGO」片手にフラフラと・・・。

すると「御嶽神社」の社標が目に入ってきます。

おぉっ!こんなビルの谷間に、きれいな神社がっ!

御朱印集めをしている私ですから、
時間が許すのなら、挨拶の参拝をしたいと思って、境内へ。
映画「君の名は。」を楽しむ_b0090284_1842448.jpg

階段を昇って、手水舎で清め、社殿で神恩感謝を捧げる。

渋谷宮益鎮座の御嶽神社ということで、
日本武尊が主祭神のようですが、御嶽ですから山との縁が深いようでした。

しっかりとした社務所もあり、神職さんもいらっしゃって、
御朱印の受付もしていました。

この日の外出は、そもそも映画鑑賞が目的でしたから、
御朱印帳を持参していませんでした。
ところが、和紙1枚の書置きタイプの御朱印が案内されてましたので、
ご縁をもって、ありがたく授かりました。

また、そのままでは折れてしまいますから、
持参していた本「時間と宇宙のすべて」と、
かけていたお手製のブックカバーをうまく使って、
大切にしまい込んだのでございます。

そして、上映開始に間に合うように映画館に戻り、
どれどれと「君の名は。」を鑑賞することになったのです。


さて久々に心が震える楽しみは、ここからでした。

映画の前知識は、男女入れ替えの設定ぐらいしか知らなかったのですが、
冒頭から、アカシックレコードのワードが目に入ります。

そして「夢」「神社」「時間」と、
タイムパラドックスを含む「根源世界」(≒かくりよ)が、
意識されて作られていました。

「時間と宇宙のすべて」の本と、山の神社の「御朱印」を抱いて、
私が「君の名は。」を鑑賞していることが、
おぃおぃ・・・何の縁だ!?
私は観るべくして観ているような感覚に襲われたのでした。

映画の内容自体は、SF青春ドラマですが、
アニメーションならではの非現実感とカメラワーク(?)
キレイな映像と耳に残るメロディライン、
そして、舞台となる街並みまでを楽しめる、
エンターテイメント要素満載の仕上がりでした。

テーマらしい感想としては、
出会いは大切だよね、一期一会だよねってことに至るのですが、
「夢」や「時間」などに興味ある自分が、
導かれるようにこの映画を観ていたことが、楽しかったですね。

運命的なバイアスが働いたと捉えるか?

それとも、ただの偶然か?

まー他人様からしたら、だからなんだという話なのでありますが、
この映画をより楽しめる背景が、現実に起きたことに、
不思議な巡り会わせを感じて仕方がないのでございました。
映画「君の名は。」を楽しむ_b0090284_1844737.jpg

by ambitious-n700 | 2016-10-21 18:21 | 漫画・TV・映画等 | Comments(0)
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