「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」読了。
私と同世代の日本人女性、ジェーン・スーさんの本です。
なぜ私がこの本を手に取ったか、今となってはハッキリ思い出せない。
きっとネットレビューの評価が良かったことと、
自身の異性考の一助になるのではないかと思ったからに違いない。
しかし(ご自身でも書かれていたが)無自覚に利己的な考えが根本にあるから、
101の理由に枝分れしているだけだろうと思え、最後の方は疲れてしまった。
女性視点で書かれているため、男性側の行動や考えは表層的に捉えられています。
そして「結婚」=「幸せ」という風潮を、やたら敏感に社会圧としていますが、
どうしてそういった風潮があるのか?や、
どういった結婚観や家庭像があるのか?までは踏み込んでいません。
こちらの本では、30~40代未婚女性の言動や行動を、
よく捉えているに留まるのではないでしょうか?
あるあるネタを笑い飛ばして、ストレス発散するのもいいのですが、
そこに留まるならば、
どうぞ未婚のまま留まってください・・・と、心の奥底で願わずにいられない。
自身が稼いだお金で人生を謳歌することに、誰が文句を言いましょうかっ!
そして僭越ながらいわせてもらえば、
無自覚に、そして隠れている利己的な考えは、
往々にして社会では波風を立てます。
社会を形成するには不都合な価値観ですから、
利己的な価値観を受け継ぐ子孫が、多すぎては困るのです。
すなわち社会にとって、
利己的な者ほど結婚へのハードルは高い方が良いのです。
そんなことを思い、結婚のシステムは、
利己的な価値観を自然淘汰するシステムでもあるのだと、
改めて、私の持論を固くするのでした。