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晴れやかなる四十路へ!

命を受ける・・・『~古事記~』の本を読んで

みなさま『命を受ける』と書いて、一体どう読みますでしょうか?
「イノチをウける」か?「メイをウける」か?

この度【読めば読むほど面白い『古事記』75の神社と神様の物語】という本を読了しまして、
どうやら「イノチ」は「命」で「メイ」なのだと感じました。

なかなか答えづらい子どもの質問に
「どうしてイノチを粗末にしちゃいけないの?」というものをよく耳にしますが、
この本のおかげで、私なりの答えが出てくるに至りました。


日本神話の神様は「○○○○ノミコト」と発音しますが、「○○○○命」と表記します。
そして、この八百万の神様たちは、それぞれの違った役割を与えられております。
その神名をよくよく見ると、与えられた役割のままだったりすることも多いです。
例えば、「イザナギノミコト」は「イザナう男(ギ)の命」などですね。
単純に「役割」≒「使命」≒「神名」であることが多いのです。

つまり八百万の神様たちが、それぞれに違う使命を全うして、
初めて事(物語)を成していることがわかります。


さぁ、これを現実社会に置き換えて考えてみれば、
人の命も、動植物の命も、その命を全うして世界を成しているということ。
そして、個々の使命が違ってこそ、また世界は動き変わることができるのです。

・・・と解釈できないでしょうか?

私たちが普段に使っている「運命」や「宿命」、「命を果たす」という言葉にも、
実は、生来から与えられた使命という意味がその裏に隠れていて、
それぞれが、それぞれに命を全うすることが、とても大切な気がしてきませんか?

まぁその使命がなんなのかは「五十にして天命を知る」といいますから、
他者が知り得ることでもないし、自身とて容易なことではないのかもしれません。

しかしながら、それを知らないまま悪戯にイノチを粗末にしてはいけない。

・・・まぁ、そんなことを感じるに至ったわけです。

確かにいくら頑張ったところで、全ての人が栄光を勝ち得るわけでもないし、
経済的な勝者になったところで、虚無感に襲われる人もいらっしゃいます。

各人にとって、何が与えられた使命(≒天命)なのかはわかりませんが、
ふと自身で腑に落ちるそれに出会う可能性は、みなにあるわけです。

与えられた自身の道を精進せよと、
古事記にある日本神話は教えてくれているのかもしれません。


また、読了したこの本なんですが、
神様のエピソードとともに実在する神社の紹介もありまして、
各地の神社巡りをしたくなる構成になっています。

その主祭神を知れば知るほど、言われているご利益には、
拡大解釈をしているのではないかと疑問に思うことも多いです。

ギリシア神話や北欧神話もそうですが、登場する神様は絶対的な存在ではなく、
むしろ、完璧でないことで、親近感もわいて魅力的に映るのが面白いですね。

来年のサミット開催地が、伊勢志摩に決まったそうです。
世界の首脳が伊勢神宮の神域を訪れることになるのでしょうか?

早々に多くの何かを期待すれば、ご利益も逃げる気がしますが、
なんだかワクワクと高揚感を覚えてしまうのは私だけでしょうかね。
by ambitious-n700 | 2015-06-07 10:09 | 漫画・TV・映画等 | Comments(0)
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