昨夜のボクシング「内藤VS亀田戦」を見ました。
歴史に残る名勝負なのは、異論ないことでしょう。
亀田家が起こした過去一連の出来事を忘れることはできず、
私情が入らないといったら嘘にもなります。心境は複雑でしたね。
亀田選手からは、昔みられた「驕り」も大分影をひそめ、
年齢的にも脂がのり、成長した姿が感じられました。
まぁ・・・試合以上のプレッシャーを世間やマスコミから受けたのは、
どれも無駄ではなく、いい禊ぎになったのではないでしょうか?
対して、内藤選手の方が人間的には好感が持てますし、
最後まで倒れないその姿は、
やはりチャンピオンになった者がもつ真の強さを感じましたね。
しかしながら、残念なことに亀田家との過去の因縁からか?
それとも、否応なく重ねる年齢というプレッシャーを受けていたのか、
すべてを跳ね除けようとする大きな気概が、
自身の持つ攻撃スタイルも手伝って、
悲しいかな・・・気負いとなってしまったようにも感じました。
「驕り」と「気負い」。
相反するような気構えではありますが、
何か事に当たるときには、どちらも気をつけなければいけませんね。
今回の対戦カードは時期が違えば、
勝負の行方は違っていたように思えてなりません。
平成21年11月29日。
この日に至るまでのふたりの選手の生き様が違いすぎます。
「勝負は時の運」という言葉も、
ここまで言い得ていると思ったのは、初めてです。
チャンピオンとは時とともに引き継がれるものですから、
昨夜の試合があったからといって、
内藤選手のチャンピオンとしての今までの功績が輝きを失うものでもなく、
そして亀田選手には、新チャンピオンとしてのこれからを、
ぜひとも期待したいものですね。